東大入試の得点開示が行われています(合格者・不合格者とも)。

今年も開示集計を行いますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

(英語一列クラス分け集計フォームはこちらです)

東大法学部

東大法学部は日本の官僚養成機関日本の将来を動かしていく人材を養成する学部である。

第1類(法学総合コース)第2類(法律プロフェッションコース)第3類(政治コース)の3つの「類」が存在し、進学内定後に希望する類を選択する。各類には特に定員は定められていない。

2年Sセメスターのまだ進振りが終わっていない段階から専門科目の講義が始まる。設備環境の悪い900番講堂が課す夏の暑さ・冬の寒さといった数々の試練をくぐり抜けた者だけが、本郷の法学部に行くことを許される。単位が取れないと「駒バック」(3年生になってから、本郷で講義を受けつつ、駒場で取り損ねた単位を取得するために、わざわざ駒場に講義を受けに行くこと)をすることになる。

3年次以降は、いよいよ「砂漠」へのご招待となる。競争は熾烈を極め、法学部生はシケプリの枚数を他学部生に自慢することによって辛うじて自我を保っている。

第3類を除き、卒論は必修ではないが、ロースクールや公務員試験の勉強で忙しい。普段の成績争奪戦も激しい。おそらくGPAを最も気にする学部である。

法学部各類の特徴

第1類(法学総合コース)

特定の進路に重点を置くことなく、広く法学を学びたい人向けのコース。ビジネス法務公務員マネジメント研究職等の多様な進路選択が可能となる。旧第2類(公法コース)の流れを汲む。国際的なビジネスの舞台での活躍、またマネジメントを目指す人のために「国際取引法務プログラム」、また公務員を目指す人のために「公共法務プログラム」の2つのプログラムがあり、修了によって学位記とは別に修了証を貰える。

第2類(法律プロフェッションコース)

法律プロフェッションコースは「法曹(特に裁判官、検察官、弁護士)」や「企業等における高度な法律専門職」を目指すコースである。旧第1類(私法コース)の流れを汲む。法的思考の基礎を当コースで身につけた上で、更に法科大学院(ロースクール)への進学が期待されている

第3類(政治コース)

政治学の学修が中心となる。リサーチペーパーが必修

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法学部への進振り

定員・進振り底点推移

法学部の定員数の変化と、各科類から法学部に行くために必要だった最低点数の推移。ただし、定数に関しては、実際の進学者数が定数を上回ることもある。

年度 定数 科類別必要最低点数
合計 第一段階定数第二段階定数 第一段階第二段階
指定科類枠全科類枠 指定科類枠
文一理科 文一文二三理科 文一文二三理科 文一文二三理科
2016 415 277412 11822 70.583.581.7 39.282.464.2
2015 71.885.180.6 52.683.769.2
2014 73.585.684.6 51.376.673.9
2013 74.284.483.6 51.984.067.1
2012 75.285.484.6 70.382.675.0
2011 74.680.780.7 70.582.288.0
2010 73.184.784.7 67.781.089.2
2009 73.286.484.3 63.785.783.7
2008 72.586.082.1 60.885.681.1
年度 科類別進学者数
第一段階 第二段階
指定科類枠 全科類枠 指定科類枠
文一理一理二理三 文一文二文三理一理二理三 文一文二文三理一理二理三
2016 27722 48 1072113
2015 27722 57 115311
2014 27731 48 118211
2013 27713 48 113112
2012 27722 39 118111
2011 27722 561 119221
2010 27713 381 119211
2009 27731 210 1193111
2008 27713 210 1231111

<凡例> x:募集なし 赤字:底割れ(定員割れ)

進振り底点推移図

進振り第一段階と第二段階を合わせて、結局、東大法学部への進学には何点が必要なのか、を見やすくしたグラフ。

▼:底割れ(定員割れ)

法学部文一枠の底点は、2008年度の進振り制度改革以来年々上昇してきたが、2013年度に底割れ(定員割れ)を記録して以降、大きく点数を落としている。2015年度には2年ぶり2回目の底割れを起こした。

俗に「文一生の法学部離れ」と呼ばれるこの現象は、法学部に行かずに、教養学部や経済学部に代表される他学部に進学する文一生が近年増加している影響が大きい。よって、単純計算で法学部に行けない「文一生の下位1/9」も、そのほとんどが法学部に進学できている情勢である。

ところで、理科各類から法学部に行く場合、第一段階のうちからきちんと志望しておかないと、第二段階では「理三以外→医学部医学科」並の点数が必要になることがあるので注意が必要――だったのだが、2012年度進振りではこれが高度な情報戦()の一環であることが判明した。第二段階志望集計の時点では底点82.1点の、2名の理系枠に4名が志望、だったにも関わらず、実際に蓋を開けてみれば、最低点75.0点の進学内定者1人でなぜか底が割れてしまっていたのである。な、なにを言ってるのか(ry。

要求科目

なし。

理科生でも気軽に志望できるが、「駒バック」する羽目にならないように、進振りの点数を確保しつつも、法学部の専門科目はきちんと受講しよう。

なお、2Sセメスターに開講される法学部専門科目は以下の通りである。

2Sセメスターに開講される法学部専門科目
科目名 開講形態 開講セメ 単位数 必修科目か
2S 2A 第1類 第2類 第3類
憲法 通年制 週1 週2 6
民法第1部 通年制 週1 週1 4
刑法第1部 通年制 週1 週1 4
法社会学 セメスター制 週2 4

要望科目

なし。

学部Webサイト

東京大学法学部・大学院法学政治学研究科

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